動画広告は、映像や音声を使って商品・サービスを伝える広告です。使い方を見せたり、利用する場面を描いたりできる一方、動画を用意するだけで申し込みが増えるとは限りません。
初めて取り組むなら、誰に何を伝えるかを決め、配信する媒体と広告形式を選んでから制作へ進みましょう。この記事では、動画広告の種類、費用の考え方、配信前の準備と結果の見方を整理します。
この記事の目次
動画広告は、映像で商品やサービスを伝える広告
動画広告では、静止画だけでは示しにくい動きや手順も伝えられます。例えば、商品の使い方やサービスを利用する流れを見せる方法があります。ただし、長く説明できることと、最後まで見てもらえることは別です。視聴者が途中で離れる場面も考えて構成する必要があります。
動画を使って、何を理解してほしいかを決める
「動画を配信したい」という希望を、もう一段具体的にしましょう。商品名を知ってほしいのか、使い方を理解してほしいのか、相談に進んでほしいのかで、必要な映像や案内は変わります。
例えば、初めて見る人向けなら、冒頭から専門用語や細かな機能を並べても伝わりにくいかもしれません。どのような悩みに応える商品かを示し、その後に特徴や使い方を伝える構成が考えられます。これは構成の例であり、全ての商品に共通する正解ではありません。
動画広告とYouTube広告の範囲を分ける
動画広告は表現形式の呼び名で、YouTube広告は配信先や広告サービスに着目した呼び方です。動画は動画配信サービスのほか、Webサイトやアプリなどの広告枠でも使われます。
Google広告で動画を配信する場合も、掲載先がYouTubeだけとは限りません。広告形式やキャンペーンの設定によって、Google動画パートナーのサイト・アプリにも表示されます。どこに出したいかと、実際の配信設定が合っているかを確認してください。
動画広告の種類は、表示される場所から整理する
広告形式の名前を一度に覚えるより、利用者がどの画面で動画を見るかを考えると整理しやすくなります。ここでは、YouTubeなどで使われる代表的な形式を例に挙げます。利用できる形式は、媒体やキャンペーンによって異なります。
| 形式の例 | 主な表示場面 | 制作前の確認点 |
|---|---|---|
| スキップ可能なインストリーム広告 | 動画の再生前・途中・後など | 開始から5秒後にはスキップできるため、冒頭で伝える内容を決める |
| スキップ不可のインストリーム広告 | 動画の再生前・途中・後など | 使用するキャンペーンに合う長さや要件を確認する |
| インフィード動画広告 | YouTubeの検索結果やホームなど | 動画本編に加え、サムネイルやテキストを整える |
| YouTubeショートの広告 | ショート動画の間 | 縦の画面での見え方や、スワイプされる場面を考える |
このほか、短いメッセージを伝えるバンパー広告などもあります。動画の尺や縦横比を先に固定せず、使う形式を決めてから必要な素材を用意しましょう。
同じ動画をそのまま使い回すと、小さな文字が読めなかったり、画面の端の情報が見えにくくなったりします。文字の大きさだけでなく、ボタンなどが重なる位置も含め、配信先のプレビューで確かめることが大切です。
動画広告の費用は、配信・制作・運用を分けて考える
予算を考える際は、媒体へ支払う広告費、動画を作る制作費、設定や改善を依頼する場合の運用費を分けましょう。配信予算だけを確保しても、素材の修正や撮影が必要になれば、予定した内容で始められない場合があります。
視聴単価と、申し込みの獲得単価を混同しない
動画広告には、一定の視聴や操作に応じて課金されるものと、広告の表示回数に応じて課金されるものがあります。「動画は再生されたときだけ料金がかかる」と一律には考えられません。同じスキップ可能な形式でも、入札戦略によって課金の仕組みは変わります。
また、視聴単価が安くても、相談や購入につながっているとは限りません。申し込みの獲得が目的なら、広告費、コンバージョン数、CPAを確認します。目標CPAという入札の考え方と、何をきっかけに料金が発生するかも分けて理解しましょう。
修正できる範囲を、制作の依頼前に確認する
制作を外注するときは、完成動画の本数だけでなく、尺や縦横比の違い、字幕の変更、冒頭の差し替えをどこまで含むか確認してください。撮影素材や音楽などを広告に使用できるかも、事前に確かめておきます。
例えば、冒頭の見せ方が違う動画を比べたいなら、その部分を差し替えられる制作計画が必要です。最初から大量の動画を作るのではなく、何を比較したいかと修正の予算を整理すると、配信後の改善につなげやすくなります。
動画広告を作る前に、届ける相手と行動を決める
台本を作る前に、「誰に」「何を伝え」「見た後に何をしてほしいか」を一文で書いてみましょう。例えば、サービスを初めて検討する人に利用の流れを伝え、相談ページで詳細を確かめてもらう、という整理です。実際の顧客の悩みと合っているかも見直してください。
構成では、冒頭で関心を引き、早い段階で商品やサービスが分かるようにします。そのうえで、伝えたい内容に合う映像と字幕を組み合わせましょう。音声を消した状態でも要点が分かるか、スマートフォンで字幕が読めるかも確認します。字幕を詰め込むだけでは、読みやすくなりません。
最後の案内とリンク先もそろえる必要があります。動画で「料金を確認」と案内するなら、移動先ですぐ料金が分かる構成にします。動画とページで説明が食い違うと、興味を持った人が判断しにくくなるためです。
配信前には、予算・期間・掲載先に加え、申し込みなどの成果を計測する設定を確認しましょう。動画の確認が済んでも、計測やリンク先が整っていなければ、結果を評価しにくくなります。担当者と確認事項を決めてから開始してください。
動画広告の配信後は、成果から視聴の状況へ確認する
申し込みが目的の配信では、まず広告費、コンバージョン数、CPAを確認し、その後に視聴の状況やクリック率、リンク先のコンバージョン率などを見ます。視聴されたことだけを成果として報告すると、事業の目標に近づいているか分からなくなります。
認知が目的の場合は、届けたい相手への到達や視聴の状況など、事前に決めた項目で評価します。ただし、視聴回数だけから「名前を覚えてもらえた」「動画によって売上が増えた」と断定はできません。測れたことと、まだ分からないことを分けて整理しましょう。
改善するときも、動画、配信対象、リンク先を一度に大きく変えると、何が影響したか判断しにくくなります。確認した課題に合わせて変更点を絞り、期間や条件の違いも記録します。動画を作って終わりにせず、配信結果を次の構成や案内に反映することが運用の基本です。
静止画を含む配信形式との違いは、ディスプレイ広告の基礎でも整理しています。Allyへの広告運用・改善のご相談は、お問い合わせページからお寄せください。動画制作の対応範囲や費用は、別途ご相談となります。