「検索広告に加えて、画像の広告も出した方がよいのだろうか」。広告の種類を調べる中で、ディスプレイ広告という言葉を見かけた方もいるでしょう。

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリなどの広告枠に、画像やテキストなどを使って表示する広告です。商品を検索している最中以外にも接点をつくれる一方、画像を用意して配信すれば問い合わせが増えるとは限りません。

この記事では、初めて配信を検討する方に向けて、検索広告との違い、目的の決め方、配信前後の確認点を整理します。具体的な形式の説明にはGoogle広告を例として使います。

この記事の目次
  1. ディスプレイ広告と検索広告は、接点のつくり方が違う
  2. 認知か問い合わせか、先に役割を決める
  3. 配信前に、対象者・素材・リンク先・計測をそろえる
  4. クリックが安いだけでは、成果がよいとは判断できない
  5. 少額で始めるなら、検証する目的を一つに絞る

ディスプレイ広告と検索広告は、接点のつくり方が違う

検索広告は、ユーザーが入力した検索語句に関連して検索結果に表示される広告です。例えば「店舗 内装工事」と検索した人に、内装工事の相談先を案内するような使い方があります。

ディスプレイ広告では、ニュースを読む、アプリを使うといった場面にも接点をつくれます。検索を待たずにサービスを知ってもらう機会を設けられるため、広告を見る時点で何を知っている人なのかを考えることが大切です。

広告の種類設計するときに考えたいこと
検索広告検索している疑問や要望に、どの提案で応えるか
ディスプレイ広告閲覧中の人に何を知ってもらい、次にどの行動をしてもらうか

「バナー広告」は、画像を使った広告を指す際によく使われる言葉です。ただし、ディスプレイ広告を運用するには、画像の制作だけでなく、対象者・配信先・計測する成果も決める必要があります。

認知か問い合わせか、先に役割を決める

ディスプレイ広告は、まだサービスを知らない人への案内に使えます。また、すでにサイトを訪れた人に再び案内する方法もあり、認知拡大だけに用途が限られるわけではありません。

例えば、初めてサービスを知る人には「どんな悩みを解決できるか」を説明し、内容を比較している人には「選ぶ理由や相談の流れ」を伝える設計が考えられます。これは仮の設計例であり、どの事業にも同じ順番が適するという意味ではありません。

問い合わせの獲得が目的なら、問い合わせ完了を成果として計測できる状態にしましょう。認知が目的の場合も、表示回数だけで十分なのか、サイトで内容を読んでもらう必要があるのかを先に決めます。目的を後から都合よく言い換えると、継続するかどうかを判断しにくくなります。

配信前に、対象者・素材・リンク先・計測をそろえる

最初に整理したいのは、誰へ何を提案し、広告を見た後にどうしてほしいかです。配信対象を決める前に、この三つを短い言葉で説明できるようにしておきましょう。

Googleのレスポンシブ ディスプレイ広告では、登録した画像・見出し・説明文・ロゴなどを組み合わせて広告が生成されます。完成した画像をそのまま掲載するアップロード型とは、素材の準備や表示の確認方法が異なります。

レスポンシブ形式では、画像と見出しの組み合わせが変わっても意味が伝わるかを確認します。画像の中だけに条件を詰め込まず、説明文やリンク先でも、サービスの内容が分かるように整えてください。

リンク先には、広告で約束した内容、料金や利用条件、相談までの流れを分かりやすく示します。広告が「無料相談」の案内なら、リンク先で相談方法を探し回らずに済むか、スマートフォンで確かめるとよいでしょう。

配信設定も確認が必要です。Google広告では、最適化されたターゲティングにより、指定した条件を手がかりに対象が広がることがあります。「選んだ条件の人だけに届く」と思い込まず、設定の意図と配信後の状況を照合してください。

クリックが安いだけでは、成果がよいとは判断できない

問い合わせ獲得を目的にするなら、まず広告費・コンバージョン数(CV数)・コンバージョン単価(CPA)を確認します。CPAは、広告費をCV数で割った金額です。表示やクリックが増えたかを調べる前に、目的の行動につながっているかを押さえましょう。

次は、同じ広告費で比較する架空の例です。いずれもCVは問い合わせ完了とし、集計期間と計測条件が同じものとします。

確認項目架空の比較例
配信A広告費3万円、300クリック、CV6件。CPC100円、CPA5,000円
配信B広告費3万円、600クリック、CV3件。CPC50円、CPA1万円

配信Bは1クリック当たりの費用(CPC)が半分ですが、問い合わせ1件にかかった費用は2倍です。安くクリックされたことだけで、予算を増やす判断はできません。

成果の状況を確認した後に、広告のクリック率(CTR)、CPC、クリック後の成約率(CVR)を見て、改善する場所を絞ります。例えば、クリック後に成果につながらないなら、対象者と提案のずれ、リンク先の説明、フォームや計測の不具合を分けて点検する考え方があります。

この比較は、ディスプレイ広告と検索広告の優劣を示す実績ではありません。媒体や配信対象が違う場合は、その違いも踏まえて評価します。認知への貢献を想定している場合も、クリック数だけから売上への効果を断定しないことが大切です。

少額で始めるなら、検証する目的を一つに絞る

限られた予算を多くの媒体や対象へ分ける前に、今回確かめたいことを決めましょう。例えば「この提案が新しい見込み客の問い合わせにつながるか」を調べるなら、成果の定義、対象、素材、リンク先をそろえ、確認する期間と使える広告費を事前に決めます。

予算を使い切ってから考えるのではなく、計測が動かない場合は停止して直す、成果が出ていなければ対象やリンク先を点検する、といった対応も準備しておくと判断がぶれにくくなります。全事業に共通する最低予算や、必ず成果が出る日数は置けません。

ディスプレイ広告を追加するか迷うときは、現在の検索広告で拾えている需要と、これからつくりたい接点を分けて整理してみてください。配信手段を増やすことより、誰に何を伝えて、どの成果を確認するかを一貫させることが出発点です。

Allyでは、広告を始める前の目的整理から、配信設定・改善まで相談できます。自社に合う配信方法や予算配分を整理したい方は、お問い合わせページからご相談ください。