広告やアクセス解析の設定で、GTMという名前を見かけたことはありませんか。GTM(Googleタグマネージャー)は、サイトで使う計測タグなどをまとめて管理するツールです。

ただし、GTMを導入するだけで広告の成果がすべて計測できるわけではありません。何を計測するかを決め、タグが動く条件を設定し、公開前に動作を確かめる必要があります。

この記事では、GTMの基本的な仕組みと、導入前に整理しておきたい項目を説明します。

この記事の目次
  1. GTMはタグを管理するためのツール
  2. GTMとGA4は役割が異なる
  3. タグ・トリガー・変数を分けて理解する
  4. 導入前に決めておきたいこと
  5. 成果として数える行動を決める
  6. すでに設置されているタグを確認する
  7. 管理担当者と公開担当者を決める
  8. 設定は保存・プレビュー・公開の順で進める
  9. 仕組みを理解してから計測の設定へ進もう

GTMはタグを管理するためのツール

タグは、アクセス解析や広告の計測などに使うコードです。サイトに設置すると、閲覧や操作に関する情報を計測先へ送る役割を担います。

GTMでは、複数のタグと、そのタグを動かす条件を一つの管理画面で扱えます。管理の単位となる「コンテナ」をサイトに設置し、その中でタグを設定する仕組みです。

最初にコンテナを設置する際は、サイト側の作業が必要です。その後も、計測内容によってはサイトの改修や開発担当者との連携が欠かせません。「GTMがあれば、すべての設定をコードなしで完結できる」とは考えないでください。

GTMとGA4は役割が異なる

GTMはタグの管理、GA4(Googleアナリティクス4)はアクセスなどの計測と分析を担います。GTMからGA4向けのタグを動かし、送られたデータをGA4で確認する、といった使い分けができます。

GTMの画面でタグの設定を終えても、GA4に意図したデータが届いているかは別途確認が必要です。広告のコンバージョン計測も同様に、広告側の設定と、サイト上でタグが動く条件の両方を確認しましょう。

タグ・トリガー・変数を分けて理解する

GTMの設定を読むときは、「何を動かすか」「いつ動かすか」「どの値を使うか」に分けると整理しやすくなります。

要素役割例
タグ何を動かすかGA4へデータを送る
トリガーいつ動かすか特定のページを表示したとき
変数どの値を使うか表示中のページのURL

たとえば、特定のページを表示したときに計測する場合、タグで計測先を指定します。トリガーには、そのページを表示したときに動かす条件を設定。ページのURLを条件に使うなら、URLの値を取り出す変数も関わります。

タグだけを作っても、動作条件が適切でなければ意図した計測にはなりません。反対に、条件を広くしすぎると、計測したくない場面でもタグが動くおそれがあります。

導入前に決めておきたいこと

成果として数える行動を決める

最初に、広告の成果として何を数えるかを明確にしてください。問い合わせ送信の完了と、送信ボタンのクリックは別の行動です。ボタンを押しても入力エラーで送信できない場合があるため、両者を混同すると成果の判断がずれます。

どの画面や操作で完了を確認できるかは、サイトの仕組みによって異なります。完了ページの表示を使う方法が適する場合もあれば、送信成功を示すイベントが必要な場合もあるでしょう。

すでに設置されているタグを確認する

サイトのコード、テーマの設定、既存のプラグインなどに、同じ計測用のタグが入っていないか確認します。設置場所を把握しないままGTMにも追加すると、同じデータを重複して送る原因になりかねません。

すでに動いているタグを見つけても、その場で削除するのは避けてください。計測先と利用目的を確認し、移行する範囲や切り替えるタイミングを担当者と整理することが先です。

管理担当者と公開担当者を決める

GTMの設定変更は、サイトの計測に影響します。誰が設定し、誰が確認して公開するかを決めておくと、意図しない変更を防ぎやすくなります。

広告代理店や制作会社に作業を依頼する場合も、自社で管理状況を確認できる体制を整えましょう。対象サイト、コンテナ、計測先、担当者を一覧にしておくと、引き継ぎにも役立ちます。

設定は保存・プレビュー・公開の順で進める

一般的なウェブサイトでは、GTMのウェブ用コンテナを作成し、指定されたコードをサイトに設置します。設置方法はCMSやサイトの構成によって異なるため、編集できる場所を確認してから作業に進んでください。

タグとトリガーを設定したら、まずプレビューで動作を確認します。Tag Assistantを使い、想定したページや操作でタグが動くかを確かめる流れです。

確認するのは、「動いてほしい場面で動くか」だけではありません。対象外のページや操作では動かないか、同じ操作で余分に動いていないかも点検します。さらに、計測先でデータを受け取れているかを確認してください。

GTMでは、変更を保存しただけでは通常の訪問者向けに反映されません。プレビューで確認した後、変更内容を公開する必要があります。公開時には、変更の目的が分かるバージョン名と説明を残しておくと、後から内容を追いやすくなるでしょう。

仕組みを理解してから計測の設定へ進もう

GTMを使う前に、計測したい行動、既存タグの設置状況、管理担当者を整理しておくことが大切です。そのうえでタグ・トリガー・変数を設定し、プレビューと計測先の両方で確認してから公開しましょう。

成果として数える行動の整理は、コンバージョン計測の基礎を解説した記事も参考にしてください。

自社のサイトで何を計測するか、どこから設定を始めるかで迷う場合は、Allyへご相談ください。