Google検索広告の表示回数が少ないと、予算を増やすべきか迷うものです。判断の手がかりになるのが、インプレッションシェアと2種類の損失率です。

インプレッションシェアは、表示できたと推定される機会のうち、実際に広告が表示された割合を指します。低い理由を予算と広告ランクに分けて確認すれば、見直す項目を絞れます。

この記事の目次
  1. インプレッションシェアは表示機会に対する割合
  2. 予算と広告ランクの損失率を分けて見る
  3. 損失率(予算)は予算不足による機会損失
  4. 損失率(ランク)は広告ランク不足による機会損失
  5. 管理画面ではキャンペーン単位で確認する
  6. 広告費・CV数・CPAを確かめてから改善を選ぶ
  7. 100%を目指す前に、表示回数と成果を見直す

インプレッションシェアは表示機会に対する割合

検索広告のインプレッションシェアは、次の式で表せます。

実際の表示回数 ÷ 表示可能だったと推定される回数 × 100

仮に、表示可能だった回数が1,000回、実際の表示が600回なら60%です。これは計算を説明するための例で、実績ではありません。

分母は、世の中で行われた関連キーワードの検索回数すべてではありません。ターゲット設定や広告の承認状況、品質などを踏まえて推定されます。「シェア60%だから市場の検索の60%に出た」とは判断できない点に注意しましょう。

予算と広告ランクの損失率を分けて見る

表示機会を逃した理由を調べる際は、次の2つの指標を確認します。

損失率(予算)は予算不足による機会損失

「検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)」は、予算が足りず表示されなかった機会の割合です。キャンペーン単位で確認する指標になります。

ただし、数値が高いだけで増額を決めるのは早計です。申し込みにつながらない配信を広げると、広告費だけが増える可能性もあります。

損失率(ランク)は広告ランク不足による機会損失

「検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)」は、広告ランクが低く表示されなかった機会の割合です。

広告ランクには、入札単価に加えて広告やリンク先ページの品質、競合状況、検索時の状況などが関わります。広告文が検索意図に合っているか、リンク先で必要な情報を探しやすいかも見直しましょう。

ランクの損失が大きい場合、予算の増額だけでは原因に対応できない可能性があります。入札と品質の両面を確認する視点が必要です。

管理画面ではキャンペーン単位で確認する

まずGoogle広告のキャンペーン一覧を開き、対象の検索キャンペーンと期間を選びます。表示項目の「競合指標」から、インプレッションシェアと予算・ランクの損失率を追加してください。

広告グループやキーワードの画面でも確認できる指標はありますが、予算の損失率はキャンペーン単位です。初心者は3つを同じ単位で並べると比較しやすいでしょう。

指標の更新には通常1〜2日かかります。当日の数字だけで結論を出さず、更新を待って確認してください。「—」などの表示は0%と読み替えず、期間やデータの蓄積状況も見直します。

広告費・CV数・CPAを確かめてから改善を選ぶ

問い合わせなどの成果獲得が目的なら、最初に広告費、CV数、CPAを確認します。シェアを高める意味があるかどうかは、成果と費用を合わせて判断しましょう。

以下は、改善案を整理するための考え方です。数値だけで機械的に変更するルールではありません。

  • CPAが許容範囲で、予算の損失が大きい:追加費用を負担できるか確認し、予算増額を検討します。
  • CPAが高く、予算の損失も大きい:増額前に、無関係な検索語句への配信やリンク先ページの課題を調べましょう。
  • ランクの損失が大きい:現在の入札設定と、広告文・リンク先ページの品質を確認します。

次にCTR・CPC・CVRを使い、クリックされにくいのか、クリック単価が高いのか、訪問後に成果につながりにくいのかを整理します。分析指標の改善は、CV数やCPAの改善につなげるための手段です。

たとえば、広告費3万円でCVが10件ならCPAは3,000円です。同じシェアでも、広告費3万円でCVが2件ならCPAは15,000円となります。いずれも仮の数値ですが、シェアだけでは成果の良し悪しを評価できないと分かります。

100%を目指す前に、表示回数と成果を見直す

配信する地域を狭めると、表示可能な機会が減り、シェアが高くなる場合があります。シェアの上昇と、実際の表示回数やCV数の増加は同じ意味ではありません。

比較するときは期間と対象キャンペーンをそろえ、地域やキーワードなどの変更も記録しましょう。分母となる表示機会が変わっていないかを確かめるためです。

インプレッションシェアは、表示機会の不足を調べる手がかりです。予算・ランクの損失率で原因を分け、変更後は広告費・CV数・CPAに戻って効果を確認してください。

入札方法の選び方は、Google検索広告の入札戦略で解説しています。配信データの見方や改善の優先順位で迷う場合は、お問い合わせからご相談ください。